展示について
現代社会は「シミュラークルが先行する」時代と呼ばれます。これは、オリジナルの存在から切り離されたコピーが循環する世界を指します。私たちは長年、大衆娯楽のための立体造形制作に携わってきました。この分野もシミュラークルの一部で、常に新しい虚構世界が生み出されています。戦後日本の大衆文化はこの循環の中で発展し、伝統も形を変えて受け継がれました。しかし、その本来の意味は薄れ、「どこかで見た感じがする」という表面的なイメージだけが残っています。今日のデジタル情報社会では、コンテンツの消費が加速し、文脈や本来あった意図の重要性はさらに低下しています。私たちは、この状況を否定せず、むしろ培った技術や表現方法を新しい文脈で提示し、概念を再定義しようと考えています。一見表面的に見えるポップカルチャーの中にも、実は様々な伝統や文化が内包されているのです。この展示では消費を促す記号(SIGN)だったものに、新しい意味(シニフィエ)を与え、価値観の見直しを試みます。時には立ち止まって、さまざまな角度から対象を読み解く機会を提供できたら嬉しいです。
株式会社 Acxyz Creativ
概要
展覧会名:SIGN展
会場:SHUTL
会期:2024年11月1日(金)~11月11日(月)
時間:13:00 ~ 19:00(最終日は17:00まで)
OPEN:月・木・金・土・日・祝
CLOSE:火・水※施設メンテナンス等で臨時休廊することがあります
参加作家:黒澤津勝大 / 綾木友也 / 小野マイヤ / 小倉丞司 / 川崎有輝
コラボレーション作家:浅井拓馬 / 田島光二 / 寺田てら / 長谷川寛示
【企画】主催:株式会社 Acxyz Creativ(アクシズ・クリエイティブ)
展示構成:黒澤津勝大、美術解説するぞー
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